受験デッサンの話

デッサン力とは見る力

デッサンとは色々な意味がありますが、ここでは「受験のデッサン」という意味で話をしたいと思います。

受験のデッサンって「対象物を見えるまま、写真のように鉛筆や木炭で描けばいい」とまあ、簡単に言ってしまえばそういうことかもしれません。でも、たくさんの人間が同じものを見て同じ道具で描写しても同じデッサン(絵)は出来上がりません。多分、同じように見えてはいるのだろうとは思いますが…。

ではなぜ違うデッサン(絵)になるのでしょう?
手の動きにさほど性能の違いがあるとは思えません。皆、大体同じように動かすことができます。同じように見えて同じような性能の手で描いているのに出来上がりは違いますよね。
そこには「物をどう認識しているか」という脳の働きがあります。体験講座のページで少し触れましたが、「対象物がどのような構造をしているのか」「大きさ、長さ、角度はどうなっているのか」「表面の質感はどうなのか」「奥行、遠近感、空気感は感じられるのか」というように「対象物を分析的に見ることができているか?」ということがデッサンの結果に表れているのです。上手く描けないのは簡単に言ってしまうと「しっかりと見ることが出来ていない・認識できていない」のです。

デッサン力とは見る力です。受験デッサンは「私はこれだけ見ることが出来ていますよ」という表現です。まず、見る力(観察力)をつけましょう。普段から物を分析的に見る習慣をつけましょう。必ずあなたのデッサン力は上がります。

受験デッサンに求められる3要素+α
 ①形
 ②立体感・遠近感
 ③質感
 +α 個性

まずは①②③に気を付けながら見て、描いてみましょう。